ドイツ語習得の長い長い道程 Vol.9 そして現在、これから・・・

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最終回です。

いつもその時の課題をクリアすることに一生懸命で、ドイツ語習得に関するこれまでの歩みを時系列で振り返ったのは今回が初めてでした。

考えてみれば、随分長いことドイツ語と付き合って来たんですね。16歳で初めてアメリカに留学して以来、ずっと外国語と関わる人生を送って来たなあ。そして今となっては、日本語オンリーの人生を想像するのは難しいです。

 

24歳でドイツにやって来たとき、外国で長期間生活するということが何を意味するのか、全然わかっていませんでした。そもそも深く考えて決断したわけでも、覚悟があって行動したわけでもなかったです。若かったので、思いつきで来てしまいました。来てしまったので、そのときにしなければならないこと、自分にできることをして来ただけ。

 

大変といえばそれなりに大変だったけど、面白い人生になったな〜と思います。

 

で、ドイツ語習得の道をどこまで進むことができたのかというと・・・・・よくわからないです。

 

まあ、ドイツ語にもう困っていないと言えば困ってはいないんですが、まだまだと言えばまだまだの気がするし、現時点のことは多分、あと10年くらい経たないと客観的にはわからないかも。

翻訳の仕事をしているので、自分の日常生活に全く関係のない分野について知る機会が多く、幅広くドイツ語を学ぶことに繋がっているのはラッキーです。でもやっぱり、平均的なドイツ人と比べてドイツでの一般常識に欠けている部分はまだまだあると感じているので、少しづつそれを埋めて行きたいですね。たとえば、歴史にはまだまだかなり疎いです。政治も表面的な現象しかわからないので、過去も含めてもっと知りたいな。今、歴代の首相の伝記を一冊づつ読もうと思っているところです。

 

ドイツに来て最初の数年間は当然、自分のことを外国人でお客さんだと思っていました。でも、これだけ長い年月をここで過ごし、ドイツ語を学び、子どもを育て、そうした過程の中でドイツ的な価値観の多くを吸収して来ましたし、自分の内面も大きく変化して来たと実感しています。今ではもう自分のことをお客さんだとは思っていません

 

そして・・・最初の頃はドイツ語が全然わからず悔しい思いをしたり、自分がすっかりバカになってしまったような気がしたことがありましたが、現在はドイツ人に対して劣等感はないです。いえ、今でも言葉や一般常識の面で追いついていない部分があるのは事実なんですが、かといって自分が劣っているという風にはもう感じません。

 

なぜなら、目の前の人たちはドイツに生まれてドイツで育ったからドイツ語が完璧でドイツのことをよく知っているだけ。

 

目の前のほとんどの人たちは、外国に住み外国語を学んで外国語で大学の勉強をし、外国語で本を読んだり文章を書いたり、子どもを外国の学校に通わせたりしていません。だから、自分が劣等感を持たなければならない理由はないと思っていますよ。

 

これまでの人生の約半分を日本で生きて日本人として多くを体験し、そして残りの約半分をドイツで生きて来て、2つの異なる国をじっくり味わえてやっぱり幸運でした。

 

ドイツに来てよかったです。

 

欲張りなので、他の言語も勉強したいし、他の国にも住んでみたいんですけどね。