苦手なことを敢えてやるのは 人生をもっと楽しむため

 

 

Waves2

 

 

「苦手なことに時間を費やすよりも、得意なことに集中する方がいい」

そんな意見をよく聞きます。

そうですよね。苦手なことをできるようになるには時間がかかります。ようやくできるようになっても、もともとそれが得意な人には及ばない。だったら、わざわざやるのは時間の無駄。得意なことをやる方が、ずっと効率が良いです。成功する確率も上がります。社会にも貢献できるかもしれません。だから私も、自分ができそうなことを仕事に選びました。

 

その一方で、苦手なことに挑戦するのが好きです。「うまくやること」の他に、人生にはもう一つの側面があると思うのです。

 

私は24歳になるまでほとんど泳げませんでした。早生まれで体が小さかったせいもあるのか、幼少期から運動神経が鈍くて臆病で、だから足の届かないところで泳ぐなんて自分には絶対に無理と思っていたんです。

いーもん、泳げなくたって。自分の人生にそんなの必要ないもん。

さっさと自分の人生から削除してしまいました。

でも、24歳のとき、あるきっかけで泳げるようになりました。なんのことはない、心理的な問題だったんです。小さい頃、間違って深いプールに入って溺れかけ、鼻に水が入って苦しい思いをしたことがあって、それで怖かったようです。それに気づいて少し練習したら、まもなく泳げるようになりました。

泳げるようになってみたら、泳げるってなんて楽しいのだろう!と感激しました。なぜ自分は今までこの楽しみを放棄していたの?と。今では水があればどこでも泳ぎたくなるほど。もう二度と泳げない自分には戻りたくありません。

 

自動車の運転も36歳までできませんでした。自分は鈍いから無理と思って免許を取ろうとしなかった。でも、とうとう必要に迫られて免許を取得したら、「車の運転ができれば、バスや電車の通っていない場所へも行かれる」という当たり前のことに気づきました。実は今も運転は得意ではありませんが、もう運転できない自分には戻りたくありません。

 

高校生の頃は物理と化学が苦手でした。文系コースを選択し、理系科目は捨ててしまいました。科学とは無縁で生きて行くからいいやと。その自分が40歳を過ぎてから大学に入り直して自然科学を学ぶようになるとは。大学に登録したときには、この私がねえ、、、ほんとにできると自分で思ってるの!?と自分でも懐疑的でした。

でも、始めてみたら楽しくて楽しくて、こんな世界があったんだなあ、なぜ今まで素通りしていたんだろう?と信じられない気持ちです。それまでは片目だけで世界を見ていたのではないかと感じるほどです。もう科学オンチの自分には戻りたくありません。

 

難しそうに思えたことでも、やってみれば意外とできることが多いのです。自分がしたことのないことはやたらと難しそうに感じられるもの。でも、実際にやってみたら、想像していたほどではないんですよね。そして、何かができるようになったとき、景色が変わって見えます。うわー、世界ってこうだったんだ!という感動や喜びがある。それを知ってから、苦手なことを一つずつクリアするのが楽しくなりました。

 

私の生きる目的は、他人に勝つことではありません。他人に評価されることでもないです。死ぬときに、自分の人生のアルバムを開いて、あんな景色もこんな景色も見たね、楽しかったねと思えるように日々を過ごすこと。そして、私にとっての楽しさとは、簡単にできること、うまくやれることだけをやるということではなく、「できないと思ってたけど、やってみたらできた」を増やして行くこと。

 

だから、人生の後半も、敢えて苦手なことにもどんどんチャレンジするつもりです。

 

1件のコメント

コメントは受け付けていません。